70回(1973年下半期)

芥川龍之介賞

1973
公開日:
7/1/1973
イベントID:
433
対象書籍数:
2冊

対象書籍

月山

月山

第70回(昭和48年度下半期) 芥川賞受賞 続きを読む

野呂邦暢小説集成〈3〉草のつるぎ

野呂邦暢小説集成〈3〉草のつるぎ

文遊社

匍匐、早駆け、射撃訓練、そして咽をしめつける渇き― 新人自衛隊員たちの日常と肉体の煌きを描画し、芥川賞を受賞した「草のつるぎ」など、「言葉の風景画家」(川村二郎)とも評された作家・野呂邦暢が、真率な視線によって描いた、珠玉の作品群。 未単行本化作品であった、傑作連作小説「水辺の町」を全篇収録。 堀江敏幸氏の書き下ろしエッセイ「乾いた井戸の底から」を収録 解説:中野章子 エディトリアルデザイン:羽良多平吉 「草のつるぎがペンだとしたら、夏の一滴はそれを浸すインクだろう。……空の井戸が井戸として機能するには、その雨を待たなければならないという撞着の真の 意味を、語り手はここで深く感じ取っている。なぜなら、この堂々巡りに似た論理の破綻こそが書くという行為なのであり、変わった変わらないの状態を残しながら先に進むための唯一の迂路だからである。インクはわずかにペン先を湿らせたあとふたたび干上がらせ、言葉はあたらしい表現の岩場に乗り上げる。」 (堀江敏幸 本書掲載エッセイより) 続きを読む

ISBN-10: 4892570931
ISBN-13: 978-4892570933