115回(1996年上半期)
芥川龍之介賞
1996 公開日:
1/1/1996
イベントID:
478
対象書籍数:
1冊
対象書籍
蛇を踏む
文藝春秋
ミドリ公園に行く途中の藪で、蛇を踏んでしまった。 蛇は柔らかく、踏んでも踏んでもきりがない感じだった。「踏まれたので仕方ありません」人間のかたちが現れ、人間の声がして、蛇は女になった。 部屋に戻ると、50歳くらいの見知らぬ女が座っている。「おかえり」と当たり前の声でいい、料理を作って待っていた。「あなた何ですか」という問いには、「あなたのお母さんよ」と言う……。 母性の眠りに魅かれつつも抵抗する、若い女性の自立と孤独を描いた、第115回芥川賞受賞作「蛇を踏む」。 “消える家族"と“縮む家族"の縁組を通して、現代の家庭を寓意的に描く「消える」。ほか「惜夜記」を収録。 解説・松浦寿輝 続きを読む
ISBN-10: 4167631016
ISBN-13: 978-4167631017