124回(2000年下半期)
芥川龍之介賞
2000 公開日:
7/1/2000
イベントID:
487
対象書籍数:
2冊
対象書籍
熊の敷石
講談社
堀江敏幸の文章は、いろっぽいのだ。――川上弘美(「解説」より)芥川賞受賞作「なんとなく」という感覚に支えられた違和と理解。そんな人とのつながりはあるのだろうか。 フランス滞在中、旧友ヤンを田舎に訪ねた私が出会ったのは、友につらなるユダヤ人の歴史と経験、そして家主の女性と目の見えない幼い息子だった。 芥川賞受賞の表題作をはじめ、人生の真実を静かに照らしだす作品集。ヤンはそこでふいに立ち上がってレンジのほうへいき、やかんを火にかけ、そのままなにも言わず2階にあがって、大きな写真立てを持って下りてきた。私にそれを差し出し、もういちどレンジに戻って火を調節しながら、珈琲か紅茶かと訊いてくる。(「熊の敷石」より) 続きを読む
ISBN-10: 4062739585
ISBN-13: 978-4062739580
聖水
文藝春秋
死に瀕した父はなぜ「聖水」を信じ続けるのか? 佐我里さんは教祖か、詐欺師か? 芥川賞を受賞した表題作をはじめ、四篇を収録 続きを読む
ISBN-10: 4167685019
ISBN-13: 978-4167685010