165回(2021年上半期)
芥川龍之介賞
2021 公開日:
1/1/2021
イベントID:
528
対象書籍数:
2冊
対象書籍
貝に続く場所にて
講談社
芥川賞受賞の鮮烈デビュー作、待望の文庫化。あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を訪れる。忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。第165回芥川賞受賞作第64回群像新人文学賞受賞作ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。解説=松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家) 続きを読む
ISBN-10: 4065326818
ISBN-13: 978-4065326817
彼岸花が咲く島
文藝春秋
【第165回 芥川賞受賞作!】彼岸花を採りに砂浜にやってきた島の少女・游娜(ヨナ)は、白いワンピース姿で倒れていた少女を見つける。記憶を失っていた少女は、海の向こうから来たので「宇実(ウミ)」と名付けられた。この島では、〈ニホン語〉と〈女語(じょご)〉、二つの言語が話され、白い服装のノロたちが指導者、歴史の担い手、司祭だった。宇実は游娜 、その幼馴染の拓慈(タツ)という少年に〈ひのもとことば〉を教え、〈女語〉を教わって仲良くなるが、やがて進路を選ぶ時期がくる。「成人の儀」にのぞむ3人それぞれの決意とはーー国籍・言葉・性別などの既存の境界線を問い直す世界を描いた問題作。文庫解説:倉本さおり文庫装画:高妍(Gao Yan) 続きを読む
ISBN-10: 4167922460
ISBN-13: 978-4167922467